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【豆柴の大群】『りスタート』の歌詞が良すぎる理由【モンスターアイドル考察】

モンスターアイドルについて、正直言いたいことはたくさんある!(別記事作成中)
あるのですが!!
今回はそれはさておき、「豆柴の大群」デビュー曲『りスタート』の歌詞が超いい!という話をします。

 

クロちゃんにしか書けない歌詞

クロちゃんは、
「今までいろんな悔しい思いとかがあったと思うけど、それを乗り越えてみたいな歌詞になっているから、みんなが感じてきた悔しさをこの曲にぶつけてほしい。」
と言いました。
まさに!!
それ!!!
私が特に好きなところが、
「闘いもしないうちに負け犬のレッテル貼られたんだ」
という個所。
思えば、クロちゃんも安田大サーカスの一員として一世を風靡しました。
確か2000年代中頃だったと思います。
そして、割とすぐに飽きられて、気づけば一発屋芸人として扱われ、そしてやがて一発屋芸人としてもテレビで目にすることはなくなりました。
完全に芸能界から消え去ってしまったのです。
その間の悔しさ、苦しさは想像を絶するものだったことでしょう。
何が苦しいか。
そう、まさに、「闘うことすらできない」。
これだと思います。
面白いことが言えなかった、存在感を出せなかった、とかではなく、
そもそも闘いのフィールドに立つことすら許されない。
そして、下手に一発屋として名が売れてしまっているだけに、どこに行っても彼は「負け犬」とみなされたきたと思われます。
その苦しみが、再ブレイクまでの10年間続くのです。
そういう目で歌詞を見た時、全てはクロちゃんの苦しみ、そしてそこから這い上がって逆転の栄光を勝ち取るカタルシスが見事に全体にちりばめられて、一つのドラマを完成させていることが分かります。
例えば、「名もなき神が与えた試練にバケツの水をひっくり返してサ・ケ・ン・デ・タ!!」という部分。
アイドルが「名もなき神」とか歌うと、ついつい条件反射的に「神様はきっと見てくれている」「努力すれば報われる」とかの展開を連想してしまいますが、そこはさすがクロちゃん。
名もなき神は勝手に試練を与えてきますし、しかもそれに対してバケツの水ひっくり返して叫んじゃいますからね。(笑)
でも、きっと、本当にそう感じていた10年なんだろうなー、と思うと、ウルっと来ちゃいますよね。
「だから無駄じゃないよ、経験したすべて」とかの歌詞も、ともすると安っぽくなりかねない歌詞だと思うんですが、上記の歌詞がうまく伏線になって、非常に説得力のあるものとなっています。
で、大サビのメロディにのせて畳みかけます。
「ねぇ、みてた夢を現実に」
うおおおお!!!!
カタルシス!!
ずっと夢見てた夢が、ついに現実になるんですね!
と、思いきや、
「ひっこぬいて奏でるんだ」
で、ちょっと変化球。
ここら辺がまたうまいですよねー。
初見では一瞬、「え?夢を現実に引っこ抜く?どういう意味?」
と混乱しますが、よくよく聴くと、夢を現実世界に引っこ抜くって、歌詞全体のイメージとも調和した絶妙な表現ですよね。
さっきの「名もなき神」のところでもそうでしたけど、こういう、微妙な変化球がすごくうまい。
凄く新しさを感じさせるし、かつ、ただ斬新なんじゃなくて、しっかりと歌詞全体のバランスもとられているんですよね。
というかこの曲、神様にバケツの水ひっくり返したり夢を現実に引っこ抜いたりと割と好戦的ですが、きっとクロちゃんの想いがつまっているんだろうなー、と感じさせる歌詞です。
そして!
なんかセーラームーンの変身シーンみたいな振り付け(分かりますかね?なんか女の子4人が輪になってエネルギー的なものを空から受け取って胸に手を当てる感じ(笑))とともに「守りたい過去より見上げたい空へ!」
やっと手に入れた夢の現実に対する喜び、希望がストレートに伝わってきますね。
「失ってたメロディー♪」
うおおおお!!!!
ここでも変化球。
ずっと、闘うことすら許されなかった人が、やっと、やっと夢見てた現実を手に入れた時、
その表現が、「失ってたメロディー」って・・・・
おしゃれすぎて泣ける。(笑)
普通だったら、歩き出したり、止まってた時計が動き出したりするんでしょうけど、失ってたメロディーはおしゃれすぎますね・・
 
 

アイドル曲として計算されつくされた戦略

クロちゃんの想いが存分につまったこの歌詞ですが、それが自己満足的にならず、きちんとマーケティング的に計算されつくされているところも、さすがの一言。
例えば、「スキップしながら唾かけて」という歌詞のインパクトは、発表した瞬間から話題になってましたよね。(笑)
それと、「私の禁断の果実を誰が食べるのかしら」という部分。
この歌詞は、うまくいかなかった頃に「もうやめたい」と弱みを吐露する文脈の中で登場するんですが、捨て身のアイドルにぴったりな歌詞ですよね。
そう、これはクロちゃんの想いはつまっているが、クロちゃんの曲ではないのです。
アイドル曲なのです。
年齢的にももうデビューできないかもしれない、夢がかなわないまま、闘いもできずに夢のステージから立ち去るしかないかもしれない、そんなぎりぎりの状況から、クロちゃんに夢を託してやっとでデビューした捨て身の彼女たちの曲なのです。
そんな彼女たちが、「私の禁断の果実を誰がたべるのかしら」(食べさせる覚悟はできているのに!)とつぶやいているさまは、容易に想像できるし、思わず感情移入してしまいます。
そもそもアイドルとして、クロちゃんプロデュースってすごく危険ですよね。
色物扱いされるだろうし、正統派アイドルとしてやっていくのは無理そうです。
それでもいい、アイドルとしてデビューしたい、という捨て身の覚悟がどしん!と伝わってきます。
思えば、「失ってたメロディー」という歌詞も、すごくロマンチックでアイドル的ですよね。
以上、『りスタート』に対する私なりの考察を語ってきました。
 


ね・・・?
いいでしょ?まだの人聴いてみて・・・!

 

まとめ

どこまでがクロちゃんの創作なのか、どの程度プロのアドバイスが入っているのかは分かりませんが、もしクロちゃんがこの歌詞を本当に書いたのなら、クロちゃんを解任するなんてとんでもないと思います。
クロちゃんに思う存分、彼の思い描く理想のアイドルを追及してほしい。
そんな風に思っております。

クロか、シロか。 クロちゃんの流儀